三角不等式(2次)
【単元の目次】
《数学Ⅰ・A》
数と式  • 根号計算  • 場合の数.順列.組合せ  • 確率  • 2次関数 • 2次不等式  • 集合・命題・条件・証明三角比  • 正弦定理,余弦定理
♪♥ この教材は,高校数学の基本問題のうち,三角不等式(2次)のマイナーチェンジありのカバー版です.
♫♣ 元の教材が通信トラブルなどで読めないときに,こちらを使ってください.なお,学習の記録は付いていません.
== 三角不等式(2次) ==
○2次以上の三角不等式は,2次以上の三角方程式と同様に因数分解してsinθ=..., cosθ=...の形にしてから解くのが基本です.

【例1】
0°≦θ≦180°のとき,次の三角不等式を解きなさい.
(解答)

この式の左辺を因数分解する
2x2−x−1>0の左辺をたすき掛け因数分解すると
(2x+1)(x−1)>0となります.

2次不等式(2x+1)(x−1)>0の解は,
2次方程式(2x+1)(x−1)=0の解の「両側」です.
すなわち
または

または

0°≦θ≦180°のとき,
(1) を満たす角度は120°<θ≦180°
(2) を満たす角度はない.
以上より,
120°<θ≦180°…(答)

以下の問題では,各自で計算用紙を使って計算してから,下の選択肢のうちで正しいものをクリックしてください.(暗算では無理でしょう)
【問題1】
0°≦θ≦180°のとき,次の不等式を解きなさい.
【問題2】
0°≦θ≦180°のとき,次の不等式を解きなさい.

sinθcosθが混ざった式になっている場合は,一方にそろえると因数分解しやすくなります.
 文字が2種類ある因数分解よりも,文字が1種類だけある因数分解の方が解きやすいということです.
sin2θcosθが混ざった式では,sin2θ=1−cos2θとして,cosθにそろえます.

という問題の場合

とすればだけの式になります.

などとしてしまうと複雑過ぎて処理できなくなります.
cos2θsinθが混ざった式では,cos2θ=1−sin2θとして,sinθにそろえます.

という問題の場合

とすればだけの式になります.

などとしてしまうと複雑過ぎて処理できなくなります.
【要点】
sinθcosθが混ざった式では,1次の方に勝たせる.(2次の方を変形する)
【例2】
0°≦θ≦180°のとき,次の不等式を解きなさい.
cosθは1次の式があるから書き換えられない.sinθは2次の式だけだから書き換えられる.
(解答)


たすき掛け因数分解を行う




右図より
…(答)

※(初歩的な注意)
角度を小さい方から並べると上半円での見かけ上の左右とは逆に並ぶ

【問題3】
0°≦θ≦180°のとき,次の不等式を解きなさい.
【問題4】
0°≦θ≦180°のとき,次の不等式を解きなさい.

sin2θcosθも1次式になっているときは,どちらも書き換えられないので,そのままでいろいろと工夫します.
【例3】
0°≦θ≦180°のとき,次の不等式を解きなさい.
(解答)
(1) 0°≦θ<90°のときだから両辺をで割ると

これを満たす角度は
45°<θ<90°
(2) θ=90°のときだからは成立する
(3) 90°<θ≦180°のときだからは成立する
以上より45°<θ≦180°…(答)
【問題5】
0°≦θ≦180°のとき,次の不等式を解きなさい.

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