■基本的な三角比(図あり)■
≪解説≫
○ 中学校で習ったように,相似図形については対応する辺の長さに「比」は等しいので,図のような直角三角形について
(1)黄色で示した上の2個の図については , , の「比」は等しくなります.
(2)同様にして,水色で示した下の2個の図についても , , の「比」は等しくなります.
(*)上2組と下2組とでは,角度θが違うので , , の「比」は等しくなりません.
○ このようにして,角度θを決めると,,の「比」は決まります.
○ 角度θを決めると「直角三角形の辺の長さの比」は決まるので,これらの比は角度θの関数であると言えますが,
今までに習った1次関数3θ,2次関数θ2+3θ+4などでは表せないことが分かっています.そこで「直角三角形の辺の長さの比を表す新しい関数の記号」を作ります.
正弦と呼ばれ(対辺)÷(斜辺)で定義されるもの:
(「サイン・シータ イコール アール分のワイ」と読む)
余弦と呼ばれ(隣辺)÷(斜辺)で定義されるもの:
(「コサイン・シータ イコール アール分のエックス」と読む)
正接と呼ばれ(対辺)÷(隣辺)で定義されるもの:
(「タンジェント・シータ イコール エックス分のワイ」と読む)
※ 角度が決まらないと直角三角形の辺の長さの比は決まりませんので,「サインsin」とか「コサインcos」というものはないことに注意してください.必ず角度も付けた形でsin θ, cos θ, tan θの形で使います.
【例】
sin 30°, cos 45°, tan 60°
※ 斜辺r,隣辺x,対辺yから作られる辺の長さの比は全部で6個ありますが,よく使われるのは上記の3個です.これらは確実に覚えてください.残り3個は理科系の高3以上で習います.
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